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JPPA ポジティブ心理学プラクティショナー養成・認定コース 【第二回】


本日、2013年12月15日ポジティブ心理学プラクティショナー養成・認定コース 第二回に参加しました。

今回は、フローで第一人者のミハイ・チクセントミハイより直接教えを受けている久木田 敦志 さんがクレアモント大学から来日し特別講師として来てくださいました。
久木田さんありがとうございます!

メインテーマは、マーティン・セリグマンが提唱するPERMAモデルのMに当たる「意味(Meaning)」です。

PERMAの中でも「意味」が私にとって最も理解が難しいものでした。

「意味」はウェルビーイングを構成する要素であり、「ポジティブ心理学にとって重要な位置を占めていることは自明なことです。
しかし、講義を聞けば聞くほど「意味」の難しさというか、まだまだ研究の余地がたくさん残っているものだと実感しました。

「意味」については、二千数百年前のアリストテレスのニコマコス倫理学から語られていることなのに、未だにこういう状況なのです。
ということは、研究者の方々には宝の山かもしれないですし、私達ポジティブ心理学プラクティショナーには期待できる領域です。

「意味」は、ポジティブ心理学の中でも不思議な位置づけです。

「幸福」と「心配・不安」の間には負の相関関係があるにもかかわらず、「意味」と「心配・不安」の間には正の相関があるというのです。

自分が現在やっていることに意味を見出していることが、ウェルビーイングに結びつくのはすんなり頭に入ってきます。

でも、人は辛く苦しいことでもそれに意味を見出しているのであればやり続ける。
その時には、ウェルビーイングが損なわれるものの、やはりやり続ける。

「意味」はウェルビーイングを構成する一要素であるにもかかわらず、あるときはウェルビーイングを損なう方向に働くという不思議な概念です。

ポジティブ感情のようにすっと頭に入ってくるものとはちょっと違いますね。

勉強をする意味、スポーツで体を動かす意味、絵を書いたり音楽を奏でる意味、仕事をする意味、そして生きる意味。

今やっていることに意味を感じるというケースもあるけれども、意味を感じるからやることもある。

計測方法も幾つかあり、標準化されていません。

ちなみに、「意味」の測定尺度を4つ紹介してもらいました。
・Meaning in Life Questionnaire (MLQ), Steger et al. (2006)
・Life Attitude Profile Revised (LAP-R), Reker (1992)
・Brief Version of Personal Meaning Profile (PMP-B), Wong et al. (2011)
・Questionnaire for Eudaimonic Well-Being (QEWB), Waterma et al. (2010)

「心理学」の本ではないですが『夜の霧』の著者がヴィクトール・E・フランクルがふっと頭に浮かんできました。
オーストリアの医学部精神科教授で第二次世界大戦で強制収容所であるアウシュビッツに送り込まれて、生き残った方です。

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そうしたら、この講座にも出てきたのです!

彼がナチスの親衛隊による残虐非道な虐待に耐えられたのには理由があります。

ただ単に、不条理な状況の中虐待され続けてしまうと思った彼は自分自身の考え方を変えたのです。

看守は虐待を好きなだけできる。
しかし、その虐待を自分がどのように受け止めるかを看守はコントロール出来ない。

自分は、なんの意味もなくこのような虐待を受けていたら発狂してしまうだろう。
それならば、この経験を通して自分が生きる「意味」を学び、その「意味」にもとづいて考え、行動しようとしたのです。

その結果、彼は1945年に米軍に助けだされ、奇跡的に生き残ったのです。

「意味」にはとても強いものがあるのですね。
今後の研究に本当に期待です。

それから、久木田さんはさすがミハイ・チクセントミハイ教授のもとで学んだだけあり、チクセントミハイ教授が考案したESMという経験サンプリング手法を紹介してくれました。

ランダムなタイミングでスマートフォン(昔はポケベル)に通知し、その時の状況(何をやっていたのか、どのように感じていたのかなど)の記録を取るというものです。

人間は何かしらの出来事が起きた時、その中で最も印象に残ったことが記憶されてしまうのです。

例えば、気分のよい爽快な朝を迎え、いつもよりも効率的に仕事ができていつもとくらべるとかなり順調な日があったとしても、その日にたった一回上司に怒られたことで、その日は嫌な一日として記憶されてしまうのです。

これをピーク・エンドの法則といって、過去の経験に対して最も印象深かったことにもとづいて記憶が形成されるというものです。

ESMはこの法則を避けるために、ランダムな時間に通知して、その瞬間を切り取ることで、リアルなデータを抽出することができるのです。

しかも、PACOというESMをするにあたってとても便利なツールであるスマートフォンアプリも紹介してくれました。

現在はAndroid版のみですが、iPhone版もいずれ出るとのことです。

Android版はこちらからダウンロード
Google Play – PACO

すでにいろんな調査がなされているので、興味がある方はぜひダウンロードして参加してみてください。

最後に、一緒に学んでいるメンバーの方から人生に強い意味を持って生きてきた人の話が出てきたので、彼について一言述べてこのブログの締めの言葉とさせてもらいます。

今月、12月5日に逝去されたネルソン・マンデラ南アフリカ元大統領です。
彼は27年以上を獄中で過ごし他にもかかわらず、自らの人生に大きな「意味」を与え、南アフリカという国を肌の色が違ったとしても正当な権利を持つことができる変えてしまったのです。
同じ有色人種の私として、とても共感でき尊敬できる惜しい方を失いました。
アフリカの人々、いや世界中の有色人種が彼の偉業と彼の存在を忘れることはないでしょう。
ご冥福をお祈りします。